short book review 003

Friday, September 28, 2012

book1 相変わらず図書館通いは続きます。 高い区民税払ってるのが着々と回収できているようで嬉しくもあります笑 今回は多和田葉子氏の「海に落とした名前」 本当に面白かった。そして怖かった。 飛行機事故で記憶喪失になり失念した自分の名前を手探りする主人公。肉体は確かにそこにあるのに名前がないだけで輪郭のぼやける人間存在。他人の故意や恣意に絡み取られまいとするラストでの振る舞いはほとんど狂気。 今年読んだ中ではベスト、と思いました。 表紙はあのピピロッティ・リストの作品だそう!いつもやんちゃな印象の彼女としては意外な渋さ。 表題作以外の短編も全部濃密で、読み始めた頃は数年ぶりに風邪をひき熱でぼやけた頭にはなんともいえないトリップ感がありました。ベルリンが舞台の短編もあって頭に映像が浮かんだな。 多和田氏は前に少し読んだことがあったのだけど、しかり読むのは今回が始めてですっかりファンになりました。こんな素晴らしい作家さんをきちんと知らなかった今までが惜しい。きっとまだまだたくさん知らない作家や面白い本があるのでしょうね。図書館だと本当に気軽に借りて試せるから良い。図書館最高♡ ではそろそろPCを閉じて松浦寿輝氏のエッセイを読みながら寝ることとします。

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