I’m back(with high-heel).

Sunday, August 8, 2010

IMG_0302
少し前に東京に帰ってきました。
このたびは本帰国です。
足掛け五年欧州にいました。25歳の時から30になる少し前までということなので、まさに20代後半は海外生活に捧げました。

海外に出た動機として、世界言語で表現することがアーティストの大前提である以上日本しか知らないとあっては何も発言する権利がないと常々感じていたからであり、大学院卒業と同時に渡独を決行。
中学生時分から「行くならドイツ」って思っていたので、自分の中では至極当然の流れでした。
慣れるまでも慣れてからも大変な事だらけだったけど、4年目にパリに移り住んでからは友人にもとても恵まれて幸せな滞在でした。帰ってくるのが惜しく感じたくらい。
人の骨の細胞は二年で入れ替わると言いますが、長い事欧州にいた私の心身ともに日本に住んでいた頃とは大きく変化したと自覚しています。今の私の身体組織のすべては欧州で作られたものです。

離れる事で見えてきた日本の事。住む事でわかった欧州の事。
旅行やワーホリで滞在するのと、実際にビザを申請し、その街でお金を稼ぎ、税金を支払って生活するのは大きな違いがあります。ましてどこかに雇われている訳ではないので、インディペンデントアーティストとしてすべて自分でやらなくてはいけない状況は、生易しいものではありません。
外国人である事がどういった事か。
外国語で思考することはどういった違いがあるか。
カルチュラルギャップはどこまで受け入れられるのか。
他にもさまざま…

振り返るにはまだ生々しすぎるので時期を見てまたこのダイアリーにつけようと思います。

そうそう、帰りの飛行機はコリアンエアーで帰ってきたのですが、なーーーーーんと、生まれて初めてファーストクラスに搭乗!!!
もちろん自前でそんなチケットを買える訳もなく普通にエコノミーをブッキングしていたのですが、乗る直前にチケットを係員が機械に通した所、別のチケットが発券されて「お客様の席がファーストクラスに変更されました。」と耳打ちしてくるではありませんか。(他のエコノミー乗客に聞かせないための配慮?)
半信半疑で書かれた座席を探すと、飛行機二階部分に私の席はありました。この不景気でファーストはガラ空きだったため隣の席には誰も来ず、つまり2席分を一人で使用!ゴージャス!!!
出発前に機長が挨拶にくるわ、食事やワインはやたら豪勢だわ…。飛行機の上で陶器の食器で食事したのも初めてだし、引き出し式の机に真っ白なテーブルクロスがかけられたのも初体験。。心なしかいつもよりブランケットもフワフワな気が。毎回飛行機に乗ると3本は映画を見るのに、今回は食事しかした記憶がありません。

私コリアンエアー大好きなんですよね。だって飛行機の中でビビンバ食べれるし(アジアの食べ物に飢えている海外滞在者にはすごくうれしい☆)、CAのお姉様がたは綺麗でやさしいし…。それにインチョン空港でのショッピングが何よりもお目当て。コリアンコスメを買いまくり、欲しかったクロエのサングラスもウォン安でかなりお得にゲットできたし。たのしー***
さんざんショッピングを楽しんだ後、実はすったもんだがあり、ボーディングタイムぎりぎりになってしまったのですが、怪我の功名でインチョンから成田に向かう飛行機もビジネスクラスに乗せてもらいました。
ビジネスは昔家族で旅行していたときに乗った事がありますが、こちらも超ひさしぶり。
しかし人間の欲というものは上を知れば果てしなく、私もとうとうファーストの後のビジネスはショボく感じるという魔道に堕ちてしまった2010年夏。。。贅沢って(素)敵。
なかなかの珍道中でしたが人生で何回あるかわからないファーストクラスを体験できたので、ハイテンション&ハッピー気分で帰国する事ができました。
家についてからも元気で全く疲れていなかったのは広いシートで熟睡したからでしょうね。うーん毎回あれだったら良いのに。。。。
いつもファーストとは言いませんが、ビジネスに乗れるくらいの資本があったら最高。

最後にここで私のポリシーをひとつ。
「飛行機に乗る時はぜったいにハイヒール!」
いつもでしょ、とか言わないで。私だって近所のスーパーに行く時はビルケンはいたりします。
とにかく何が何でも飛行機に乗る時は絶対にヒールのある靴で乗り込むのです。
母には「何かあったときに逃げられないからダメ!」と毎度しかられるのですが、何かあったらヒールとともに紺碧の海に沈む覚悟ですので、むしろ本望です。笑
今回は12cmヒールのキャメル色のグラディエーターfrom 109でした。とっても素敵なの☆
スリッパを持ち込むという反則技もしません。とにかくずっとハイヒールです。
しかし今回はイレギュラーにアッパークラスに乗ってきてしまったので、機内用スリッパが用意されていました。笑
ハイヒールでフライト、女の子にはおススメです。もちろん服もそれ相応で***
女前あがります。

こんな夢を見た。

Thursday, July 29, 2010

gau
タイトルは漱石の夢十夜における有名な書き出しですが…
昨日明け方あまりに印象的な夢を見たのでノートしておきたくなりました。

 夢の中で私はいろいろな街を観光しているみたいだ。ガウディー建築のような複雑な建物などを歩いた。
それまで曇天のヨーロッパにいたと思ったら、次のシーンではよく晴れた日本にいた。
私は一人ではなく誰か友人と一緒にいたがそれが誰かはわからない。
少し歩くと急に視界がクリアになって、とたんに美しい神社が目の前に現れた。
ここに来るまでの過程で鳥居は見なかったが、それが神社であると直感的に察した。
おもわず私の口から「わぁ」という声がもれた。
神社の拝殿には川が流れ込んでおり、宮司さんたちが参拝客を乗せて船をこいでいる。
晴天の青と神社の色彩で見た事もない位美しく感動的な光景だった。
私たちは川の横にある道から拝殿に入って行った。
中はほの暗く沢山の参拝客で込み合っていた。私はそこでお説教を聞き、その場を後にした…

 この日は頭痛で目が覚めるような体調だったのだけど、この夢があまりに鮮明で起きてからも何度も夢の映像を反芻しては、幸福な気持ちになった。あんなきれいな神社の夢を見るなんて、これからの自分の展望に希望の光が降り注いだような気がしてなりませんでした。
晴れた日の神社は空の青と、鳥居の赤で日本美の極致だと思います。

 夢十夜は実際に漱石が見たという夢を10話の短編としてまとめた本です。しかし彼の見た夢は高尚な聖職者の見る夢であったり、医者の見る夢であったりと、彼がただの小説家ではない事を伺わせます。

 一説によると夢日記はずっとつけていると気が違ってしまうそう。
毎日毎日つけていると、そのうちどういうコンディションだとどういう夢を見るのかわかってしまい、現実よりも夢を見る事を好むようになり、ついには気がふれてしまうんだそうです。有名なアーティストにも一人夢日記をつけていておかしくなった人がいますよね。

 夢に出てくる物や人はすべて存在します。自分が過去に見た物や会った人しか夢に見る事ができません。それは自分がまったく意識していない場面(例えば電車の中ですれ違った他人や、一度通っただけの道など)を脳は記憶しており、それが夢の中で再構築されて脳内スクリーンに投影されます。
 フロイト先生に言わせたら夢は何でも性のメタファーになってしまうので首をひねる事も多々ありますが、激動の19世紀に無意識そのものを発見したその功績は皆さんご存知の通り美術にも大きな影響を与えました。特にフランスのシュールレアリズム運動は色濃く影響を受けたわけですが、そのフロイトの孫、ルシアン・フロイトの回顧展が今ポンピドーでやってます。
画家フロイトの回顧展は以前デンマークのルイジアナ美術館でたっぷり見たので、今回も一応ポンピには行ったけど、新しい発見はなにもなかった。

 それより今jeu du paumeでやってるWilliam Kentridgeの展示「5 themes」がすばらしい!
南ア出身でN.Yで高い評価を受けているケントリッジですが、やはりどこかヨーロッパにはないスタイリッシュさが新鮮。
木炭で書いた絵を動かすアニメーションが彼の持ち味ですが、手作業のみが表現可能なあの作品の強度。すばらしいの一言。
ていうかよくよく考えてみたらパリでまともな現代美術の展示見たの初めてかも…

lots of things to be done,but….

Friday, July 2, 2010

bon1
2週間前まで寒かったと思えば一気に夏がやってきて、扇風機もエアコンもない街パリはどこも暑く蒸しています。
街を歩けば沢山のツーリストだし、いよいよバカンスシーズン到来!
6月末からはソルドも始まって、それはもうにぎやかです。
 今回は先のプライベートセールで相当鞄や靴を買ったので、ソルドは控えめに行こうと思っていたのですが、今期のsandroが可愛くてついついワンピースばかりを6枚(!)も買ってしまった。。
そもそも年中半袖ワンピを愛用しているのですが、本当にこうも暑いとデニムとかとコーディネートするようなカットソーを買うつもりには全然なれない!
 日本で人気のマキシワンピはパリではあまり見かけません。パリジェンヌは今期はホットパンツにサンダルが多いですね。大胆な足見せがポイント?!ついついレギンスを合わせがちな日本人ですが、潔く足出している方が涼し気で可愛い気がします。
 私もデニムのホットパンツでモンマルトルをお散歩していたら、入ったお店の店員にマダム、ではなくマドモワゼルと呼ばれてしまいました。たいていの場合、マドモワゼルはお嬢ちゃん、って感じの響きです…hmmmmm
 なんせこっちの人は太ってようが、セルライトばりばりだろうが、かまわず露出しますから。ミニの中年女性も結構見かけます。ハイヒールのおばあちゃんもいます。死ぬまで女、ですから。

 季節が良くなってくるとパーティーやらなにやらのお誘いも増えて、みんなの高揚感が伝わってきます。
長い長い冬が終わったんですもの。外に出て太陽を浴びたくなるってもんです。
いろいろ忙しいですが、その合間をぬって夏を楽しみます。

 写真はボンマルシェのディスプレー。以前私が描いたカーテン、って絵にちょっと似ている。左岸のシックな建物まで写り込んじゃって、とってもパリっぽい。
今回は靴のフェアみたいなのやってて、それのポスターもとんでもなく可愛かった。

Giuseppe Zanotti and World Cup

Monday, June 14, 2010

sai
最近靴を5つ買いました。
そのうち3つは最愛ジュゼッペ様のお靴!
ビジュー付きサンダル、レオパード模様、そしてちょいグラディエーター!どれもこれもお美しい。。
惜しむらくはパリではほとんど活躍の場がない事。
石畳にヒール部分を傷つけられ、足下をすくわれ、アパルトマンの半径10mで今まで何度アフリカンのブラザーに話しかけられたことやら…フェミニンな服装の日ほどその率は高く、本当にこの国では”女は女である”と実感させられる。

そしてこのところ我が家のある9区と10区と18区の境目は数日置きにそのブラザーたちがDNAに刻み込まれた天性のアフリカンビートを太鼓とその歌声で披露しており、大変にぎやか…
そう、ワールドカップ。
アフリカ系の国の試合があるたびに、その国の輩が駅周辺に旗を持って集まり、応援する声が町中に響きます。その声で試合の結果がわかりそうなくらい!
今日もさっきから駅周辺でわーわー聞こえているのでどこかの試合があるんだろうな。

前回のドイツ大会は、まさに決勝の地、ベルリンにおりました。
本格的に住み始めた年でまだドイツのこともほとんどわからない時だったのですが、ドイツ人の友達などと連れ立ってカフェで観戦したり、スペイン人の友人と日本戦を観戦してなんか恥ずかしい気分になったりと、けっこう良い思い出です。決勝はイタリア人の知人のレストランで見ていたため、ジダンが頭突きをくわらした瞬間などのブーイングはすごかった。もちろん優勝の瞬間の盛り上がりもひとしお…。

大会中に川岸でのんびり友人とくつろいでいたら、そこには一人で酔っぱらい叫んでいる中年男性が。
べろべろになっているらしく、言っている事が聞き取れなくてドイツ人の友達に通訳をしてもらったら「ドイツが勝っているのは、ドイツチームのほとんどがポーランド人だからだ!クローゼは完全にポーランド系だし、xxx(名前忘れた)だって母親がポーランド人だし…………」と次々にドイツ代表の名前を列挙してはポーランドとの血縁関係を叫んでいたらしい。

夜バーに飲みに行けば外国人に話しかけられ「ボクノ コドモヲ ウミマセンカ?」としょうもない日本語を言われたり。そういう時はいじわるして、首をかしげ意味が分からないふりする。そうするとたいていちょっと恥ずかしそうに自分の日本語まちがってたかなー?!って顔していなくなってくれます!
いつも思うのですが、こういう日本語を外人に教える(また逆もしかり。)人がどうして後を絶たないのだろう???
大会中はベルリンの町中に世界中のサポーターが大挙して押し寄せてきており、街の中心地に大学があった私はその通学路を横切るのも一苦労で、早く終わってほしいと切望していたのでした。

今大会は家にテレビもないし、ひいきの選手もいないので、私の中での盛り上がりはイマイチ。
でも初戦はラジオ観戦で日本の勝利をリアルタイムで喜びました。
個人的にはいとこや叔母がデンマーク人なので、デンマーク戦は完全にお強いそちらに譲ります…という気分。
そういえばベルリンのときの語学学校にすっごく性格のいいカメルーン人の男の子がいたなぁ。明るくていつもクラスの中心になってた。
いつか私が日本のテレビで「カメルーンとは現地の言葉で『エビのながれる川』という意味」といった内容を見た事があり、それを彼に話したところ、「外国人でその事を僕に話してきたのは君が初めてだよ!」と喜んでくれました。どこぞで聞きかじった浅学も異文化交流やパーティートークでは役に立つものです。
オランダはスキポール空港を何度となく利用はしたものの観光はしたことない…個人的に知っているオランダ人は気のいい人が多い、かな?あと、英語がうまい。ドイツ人もうまいけど。オランダ語は現存する言語で今一番英語に近い言葉と言われています。

などなど対戦国や参加国に思いを馳せていたら、日本にいた頃には考えられないくらい色々な国の知り合いができている事に少し驚いた。
袖触れ合うのも他生の縁、
とても好きな言葉。
「多少の縁」だと勘違いしている人多いけど、けっこうそれだと意味が違ってしまう。
出会いに偶然はないとしみじみ思わされます。

今度のジュゼッペの靴は私をどこに連れて行ってくれるかな♪
ちなみに私、10センチ以上のヒールでも平気でスポーティーで超タイヤの細いシティーバイク(写真)乗り回します。ベルリンでは少年のような青いマウンテンバイクにやはりハイヒールで乗ってました。
それで車道とか走っちゃうのです。
こう見えて自転車好きなんです。
写真は東京に住んでいるオーストラリア人の友達がもうじき高円寺に自転車やさん兼カフェ(で合ってる?!)を開くというので、そのイメージで頼まれて撮ったもの。
お店の完成が楽しみね。
早く遊びに行きたいな

rest in peace,dear Louise

Wednesday, June 2, 2010

d0083194_5143619
ルイーズ・ブルジョワが亡くなった。
98歳。
フランス生まれの彼女はすばらしい彫刻家だった。数年前のベネチアで最高齢で賞をもらった事も本当にすごい事だった。
彼女の作品の主核は「痛み」だったそうだが、確かに彼女の作品を見るたびにひりひりと私の心も痛みを共有したものだ。彼女について書かれた多くの本より彼女の人生は辛苦の多いものであったと容易に知る事ができる。
彼女のいろいろなメディアを使った彫刻作品もすばらしかったが、平面作家の私はやはりドローイングに惹かれるものがあった。手数も少なく、色彩も最小限のドローイングたちは、彼女が、ひいては女性が内包する不安感や獣性を強烈に訴えた。ポンピドーセンターにもコレクションがいくつもあり、現在もelles@pompidouにて見る事ができる。
生半可なフェミニズム論などがふっとぶような、彼女にしか表現できない女性性を常にエスタブリッシュされたスタイルで提示していた。
私は彼女の作品の前に立つと、閉じ込めていた自分の孤独感や秘密が急に露呈したような気分になり、じっと動けなくなりながらも目をそらしたくなる。
画集も欲しかったけど手元においていつでも見れる状態にする事が、自分の古傷をえぐる作業に思えて結局一冊も持っていない。

日本では六本木ヒルズのシンボルとしてのmotherという蜘蛛の巨大彫刻が一番知られているだろう。このメス蜘蛛はおなかの中にマーブルでできた卵をいくつか孕んでいる。
彼女は結婚して子供を産んでからも、作家として成熟できた希有な存在だ。
多くの女性アーティストが伴侶を得て、子供を持つと作家としての鋭さを失って行く中で、彼女はむしろさらに女性という性を深く掘り下げる事に成功し、すばらしい作品を作り続けた。
本当に尊敬します。
自分もそうでありたいと心から願います。
辛い半生だっただろうが、女性が生涯現役の一流作家でいられる事を体現してくれたブルジョワに感謝の気持ちを込めつつご冥福をお祈りいたします。

フランスには彼女のようにたまにとんでもない女性性をもった人物がいる。タイプは違うが、マルグリット・デュラスにしてもそうだ。平素女らしいと評される私でも(自分では全くニュートラルに振る舞っているつもりですが)、デュラスの小説を初めて読んだときはその女っぷりに「か…勝てない。。。」と心底敬服したものです。
そういえば昔エマニュエル・べアールが主演した映画で「フランスの女」というのがあったけど、この際観てみようかしら。

さてここからは余談だけど、ヒルズの蜘蛛、実はけっこう厄介な存在だったりする。
というのも、話によると、蜘蛛というのは風水上不吉な生き物で、それがやはり風水上最悪な位置にヒルズでは置かれてしまっているらしい。
だからこの彫刻の目の前で、子供が回転扉に挟まれる事件が起きたり、ヒルズに会社を構える大企業が次々と撤退を余儀なくされるような事がおこっているのだそうだ。数年前のホリエモンの逮捕劇しかり…
アートがただのオブジェクトではなく、環境にも大きく影響する力を持ち、支配する存在であることを知らされる。(しかしこの場合は決してブルジョワが邪悪なものを作った、という意味ではない。アートとはそれだけインフルエンシャルな存在であるという事だ。)
いつかギャラリストの三潴氏が「毒にも薬にもならないものを作っても意味がない」といった内容の事を話されていたのを今でもよく覚えている。
本当にその通りだと思う。

Amazon,John Currin そして谷崎潤一郎

Monday, May 31, 2010

IMG_0462
久しぶりに画集をamazonにて買いました。
というのも、パリに移り住んでからというもの一度たりともまともに荷物が届いた事がなく、amazon.frで注文するのがためらわれていたからです。
ドイツに住んでいた時ですら荷物がまともに届かなくて困っていましたが、さすがフランスその比じゃありませんね。
ドイツでは確実にその時間は家にいたのに、インターフォンをならされた形跡もなくいつも不在表がポストに入っており、近所の郵便局まで引き取りに行っていました。受取人の名前が外人だと配達する側も差別的にこういった事を平気でします。
しかし、パリはもーーーっとひどくて、今まで過去数回荷物を送ってもらったのですが、ベルリンからの引っ越し時の16箱すべて赤の他人が受け取り、サインまでして黙って持っていたり(何のための宛名だか。。偶然持ち主を探し当てて、引き取りました)、母がわざわざ送ってくれた去年のビエンナーレのカタログは結局うちに届けられる事なく、どこにいったのやら…
アパルトマンの集合ポストに基本放置される荷物はなくなりやすく、周りも被害が続出しています。
荷物が絶対に届く日本って、奇跡としか言いようがない。

こんな状態なのでとてもじゃないけどアマゾンを利用できず、フランスは画集が高いので我慢していました。
そんな中比較的アマゾン注文に成功している友人に頼み代理でJohn Currinの豪華本を、最近新たに考えている作品シリーズのリサーチとして購入してもらいました。
彼は2000年前後に日本でも名前を聞くようになり、当時の美手帳では会田誠氏と比較などもされていた作家。
一見どこまで本気かわからない人を食った表現も多いカリンですが、経歴を見ればアメリカの超エリートで全部が計算である事も見て取れます。
最近のアメリカの売れっ子作家はみんな軒並みハイパーエリートが多い。彼らにとってアートはインテリジェンスゲーム的な側面もあるのでしょう。ゴッホ系の魂のアーティスト的なアティテュードは時代性に合わないんでしょうね。
あくまで欧州内での話ですが、やはりラテン系の作家は未だにパッションが作品を作るエンジンになっていて、北に行くに従って作品と作家の距離がある。
イタリアやスペインにはVicky Christina Barcelona(去年のウッディー・アレン作品)のアントニオみたいな絵描きが未だに本気で存在している。

とにもかくにもがアマゾンでの注文は渋っていましたが、たまに掘り出し物の画集を見つけては別のところで購入していました。
パリの市内に何店舗かMona Lisaitという本屋があり、そこでは「これ、どこの?!」と言いたくなるようなマイナーな出版社の画集なども格安で売られています。偶然マレを散歩中に見つけて以来なにかとお世話になっていて、画集以外にも面白い洋書が豊富でおすすめです。
それでもやっぱり印刷物の父・グーテンベルグを生んだ国、ドイツの方が本屋は充実していたなぁ。ハンブルガーバンホフ美術館の本屋とか懐かしい。

本といえば、現在寝しなに谷崎潤一郎の春琴抄を読んでいるのですが、面白くて面白くて…!
谷崎は欧州でも人気で、ベルリンのメトロで痴人の愛(独題「NAOMI」)を読んでいる女の子を見た事があります。
こんなにしっとりとした官能の世界を最上の日本語で書き上げる谷崎氏に深く畏敬の念を感じます。未だかつてタイプされた文字に登場人物をここまでリアルに想像させられた事はあったかしら…
すごすぎて読む前にちょっと勇気がいるほど。
ちょうど読み始めた5月23日は作中で春琴の誕生した日でもありました。
美しき盲目の三味線師匠・春琴とその弟子・佐助の絶対的な従属関係の中での愛がどうなっていくのかドキドキしながら読んでいます。自分より若年の幼女・春琴に稽古という名の暴力折檻を受けて夜毎ひぃひぃ泣きながらも献身的に彼女を支える佐助。
痴人の愛のナオミもそういえばおじさん殺しだったな。
春琴は別の弟子の利太郎に傷つけられ、その姿を永遠にとどめるために佐助も自ら盲目になるのですが…
すこしあらすじ書くだけでこの濃度!
谷崎の美意識炸裂です。

the beautiful shoes bring me to…

Friday, April 16, 2010

shoes2
昨日木曜の夜、友人から突然のメールであのウィトキンのヴェルニサージュがマレのGalerie Baudoin Lebonであるとう事で急遽おでかけすることに。
三月には彼の作品一枚を生で見たいがために12ユーロも払ってマイヨール美術館にまで行った私。(詳しくはこちら
ヴェルニサージュということはきっと新作もたくさん見れるでしょうし、なにより大スターのご尊顔を生で拝む千載一遇のチャンス!!!きゃ〜〜〜〜〜*
そういうわけで制作を早めに切り上げてお出かけ。
当然の事ながら作品だけでなく作家本人を見ることは、彼の作家性をより深く理解する一助になる。日本であまり見る機会のない作家なのでなんとしてもここは行くしかありません。

最近めっきり外は温かくなって、夜も八時過ぎでもまだまだパリは明るい。
なんか嬉しくて、ツイードのジャケットにスキニーデニム、重たい重たいクロエのパディントンバッグ、足下には最愛のジュゼッペの靴をコーディネート。パリの悪路で痛むのがイヤでずっとしまってあったのだけど、なんか急に履きたくなったの。

会場に入ると、比較的ひろいギャラリー内は10点以上の新作シリーズ「BOGOTA」が並んでいました。相変わらずのウィトキン節も健在なものから、今までになかったテキストが写真の下に加わった新たなフォーマットのものまでありました。正方形を好んで使っていたイメージがあったのですが、不定形の台形型のような作品も数点あり、新たな展開。

しばらく鑑賞していると、意外と小柄で金髪の身綺麗なご本尊がついに登場。
上下黒の洋服に、腕や指にはけっこうごついアクセサリー。
しましまのプリティなめがねが良くお似合いです。まだまだ若々しい。
だいーぶ躊躇したのですが、彼と目があったのでもうこれは行くっきゃない!と思い切り、緊張でうわずりながらも話しかけてみました。
彼はすごく饒舌で、沢山の事をお喋りしてくれました。途中聞き間違いかと思う下ネタがあり、当初の会話からのワープっぷりに混乱しましたが、とにかく素敵な紳士。
そんな中「日本人女性は本当に綺麗だ。みてごらん、つま先までこんなにパーフェクトにして!それに比べてアメリカ人は本当に酷いから…」と彼はジュゼッペの靴に視線を一瞬落とし、その後はまっすぐ目を見てたくさんの賛辞を述べてくださり、あまりの光栄に震えんばかりの喜びに浸る私。ムッシューお優しくていらっしゃる…!!!もちろんサインもいただきました♪♪
時折ふわっと肩に触れてくれる手は暖かでとても男性的だし、なにより手作業で仕事をしている人の厚みが感じられました。私はアクティブでクリエイティブなにおいのする手の持ち主が大好きだ。
はっでもこの手が死んだ胎児の眼球をはさみでぐりぐりと…!
ま、いいか。

ところで彼の息子さんの奥様が日本人だそうで、彼女がとても美しいらしく日本女性にはかなりの好印象をお持ちの様子。
そう、それなのよ!
何が大事って、例え旅行者でも海外に一歩でたら誰しも小さな親善大使、日本代表なのです。
だからきちんとした言葉を喋り(外国語ができなくても最低限その国の挨拶は覚えるとかね。)、身なりを整えて堂々としていれば、ひいてはそれが極東の小さな島国の評価を草の根運動的に上げる効果があるのです。
外で頑張る美しい日本人女性を見ると私も本当に嬉しい。
本当の意味で知的で美しい女性になりたいと、日々努力です。まだまだですが…。
もちろんT.P.Oに合った格好をすることが大前提です。オシャレが本当の意味での命取りになる場所が海外には山ほどありますから、誤解なきように願います。
しかし義父がウィトキンだなんていけてるなぁ そんなのいいなぁ。ぽわわ
それでものすごく可愛がられてお嫁さんひいきなんてされてみたいなぁ。うふふ いいなぁ

なんにせよつくづく、素敵な靴は素敵なところに連れて行ってくれる。
だから靴が好き。痛くても転びそうでも空港のコントロールで毎回引っかかっても、それでも好き。
この日は他にもおいしいワインにタパスとクスクスでお腹いっぱいで帰路につくことができました。
最近ようやく早起きができるようになったのに、週末になるとまた一気に夜更かし生活に戻ってしまう。今週のウィークエンドはいつもより少し早く訪れました。
パリの街も暖かさに釣られて木曜の夜だというのにどこも人が沢山で、みんな冬眠から目が覚めたみたいです。
良い季節になって心から嬉しい。
みなさまも素敵な週末を!

vanitas

Saturday, March 13, 2010

IMG_0265
まだまだ寒いパリですが、先日Musee Maillolでやっているヴァニタス展見に行ってきました。

というのも最近ジョエル・ピーター・ウィトキンのドキュメントを見て、実物が展示されているのがどうしても見たくなったからです。
このドキュメントのDVDはたまたま友人がオークションサイトで落としたものらしいのですが、ウィトキンのギャラリーが関係者に配ったりしたものらしく、詳しいことは判りませんが画面を見ていると制作はドイツとフランスではおなじみのARTEがやっている模様。
画面は古く、内容は80年代後半〜90年代にかけての様子。
ウィトキンといえばフリークス写真でおなじみで、数回画集をめくったことのあった私は「こ…怖い。。」という月並みの感想しか当初持っていませんでした。
しかしその中にある異様に高い美意識が以前から気にかかっていて、今回DVDをみて改めて良い作家だなぁと実感。
中で彼は作品を作るプロセスを公開していて、例によってフリーキーなモデル探し、生き物の死体を加工する場面、撮影現場、それにネガに加工を加えるところや、各作品についての説明まで本人がこなしています。
ある朝届いた胎児の首(!)を手に取り、「ビューティフル…本当にビューティフルだ。これで良い作品ができる!」と嬉しそうにはさみでまぶたをぐりぐりいじって目を開かせようとしていたり、肉屋へ行きすぐに羽を全部むしりたいからと鶏肉を購入したり、自分のイメージに合った異形の人を見つける為に沢山集めてオーディションしたり…聞いた話よると彼は作品に使う死体などが手に入りやすいという理由から、メキシコに近い所に住んで制作を行っているそうな。
これだけ書いたらまるでウィトキンは狂人ですけど、インタビューに丁寧な英語で答え、真摯に作品を作る彼の姿のどこにも狂気は見えません。アーティストなら誰でもそうだけど、確かに作品は作家の一部だけど全部ではなくて、ただその一部がやはり凡庸な感覚から突出した個性だからそこをフォーカスしてふくらませていく為に変わり者が多いように見られてしまうのです。
もちろん相対的に見て、世の中の皆様がせっせと早起きをして会社に出かけ社会の歯車として立派にそのお役目を果たしている時に、アーティストといったら昼間にごそごそ起きてきて役に立つんだか立たないんだかの作品を作ったり、所詮マイノリティーというだけで世間の変わり種ではあると思いますが、みんながみんな変態ではないと言いたい。
私自身も女なのに女の足や靴を妄執的に絵画にしているので、色眼鏡で見られることが多く辟易しております。もう勘弁して欲しいものです。
ロリコン疑惑を常にかけられていたバルテュスもくだらないインタビュアーに「私の作品がエロティックに見えるのは見ている人間の目の中にエロスがあるからだ。」と反論しており、私も以前それを引用してインタビューに応戦したことがありました。ものの切り口なんて、見手次第ですから。エロスの概念を持ち合わせていなければ、ものがエロティックに見える事なんてないんですよ。それは他のイメージもしかり。
ちなみに前述の胎児の首はどれだけ主役級の働きをするのかと思ったら、画面の中のごく目立たない小物として起用されただけでした。細部にまでこだわるウィトキンらしい…

その彼の作品をお目当てに、高い入場料を払って初めてマイヨール美術館へ。”カラバッジョからダミアンハーストまで”なんて副題まで付いているこの展覧会、場所は例によってパリらしい作家の個人美術館で、おなじみBON MARCHEからほど近い左岸の高級な地域にあります。
平日なのにけっこう込んでいて、2階のピカソやブラックの飾ってある部屋などは初老のパリジャン・パリジェンヌでいっぱい。いつになってもパリの人は彼らが好きなんですね。。それが悪いとは言いませんが…
ヴァニタス展と銘を打っていますが、基本スカルモチーフの新旧作品を集めた展示というだけで所謂寓意画的な様々なモチーフを扱った作品などは全くなく、キュレーションの安易さは否めない感じ。東洋人の私に言われるまでもなく、スカルはヴァニタスの中で人生の時間のむなしさを表す一つのエレメントに過ぎず、他にも富のむなしさ、権力のむなしさetc…沢山ヴァニタスのモチーフは存在しますが、この展示では終始スカルスカルスカル…しかもほとんどが絵画で立体や映像はお情け程度。ていうかこれはヴァニタスってよりもメメントモリがテーマじゃないの?!という作品も多数。うーん…
肝心のカラバッジョ作品も今ひとつだし、ダミアンに至っては先日のオークションで話題をかっさらったダイアモンド・スカルのデコ(!)写真の展示…この写真マルキューのお店でデコってもらったの?とつっこみたくなるような女子高生テースト満載な作品。有名作品の副産物的エディション扱いなのでしょうけど、それにしたってお粗末。これを副題に盛り込んだマイヨールのキュレーターも勇気あるなぁ。ついでだけどこの展示のポスター(パリ中に張られている。)もちっとも良くない。けっこうお金かけて有名作品借りてきているのに(パリには珍しいリヒター小作品もありました。)、これじゃあアイキャッチ悪かろう…とつくづくパリの美術事情に嘆息を漏らさずにいられない私でした。
私の大好きなカラバッジョ作品はどんなものだったかももう思い出せないようなものです。やっぱりカラバッジョは彼の嗜好が最大限に現れれる羊飼いの少年やダビデを描いた時が一番良い。ウィーン美術史美術館にあるものと、ウフィッツィーの持ってるバッカスの絵と、ユディットの絵、それにローマのサン・ルイージ・デイ・フランチェージにある三部作がたまらなく素晴らしい。今回の展示はインストールが酷く工夫がなくて、カラバッジョの作品も輝いて見えなかった。部屋も狭くて天井も低いから作品との距離感が近すぎてスケール感が伝わらないし、照明もキアロスクーロを意識してなのか、バロック展示の部屋は妙なスポットを利用していて、暗く見づらい!
しかしお目当てのウィトキンの作品は素晴らしかった。彼の作品は写真と言うよりもタブローに近く、ネガ自体に傷を付けたりブリーチかけたり加工を施してあの絵画のようなマチエールを作り出しているのですが、そのプリントを初めてゆっくり見れてとても良かったです。彼の画集を近く購入したくなりました。

写真はバチカンのサンピエトロ寺院内、本物のヴァニタス。時の寓意である砂時計を持つ金の骸骨。

the sweet escape

Monday, March 1, 2010

IMG_0061
die zeit vergeht echt schnell…heute ist 1.mars!!
in japan sagt man “februer flieht.”das ist die wahrheit…hmmmm

bald fliege ich nach xxx.freue mich darueber sehr**ufufu~
eines tages hab ich geschrieben(aber auf japanisch),dass die raise die wasche des geistes ist.das braucht man absolute einmal pro 3 monate,denke ich.denkst du so auch??
die zeit ist wieder gekommen.

dieses foto ist schokohigh-heel von jean paul hevin!kostet 60euro!!!
ich haette sehr gerne dashier und echte sweet escape damit machen auch super gern*
ah ich bemerke jetzt dass auf franzoezisch man pumps als “escarpin” sagt.klingt escape und escarpin bisschen aenlich!
love that sweet escape and escarpin*

Boltanski@grandpalais

Thursday, February 18, 2010

g_Monumenta10Boltanski01
毎日寒いです。マイナスです。絵の具の乾きも悪いです。
この時期は面白い展覧会もあまりないのですが、たまにはパリの美術事情でも書いてみようと思います。

この所美術系の本屋に行くと必ずボルタンスキーの画集が全面的に押されているなーと思っていたら、グランパレで21日まで彼の大がかりなインスタが展示されているんですね。メトロにも沢山ポスターが。
ボルタンスキーといえば言わずと知れた大物フレンチジューイッシュアーティスト。ホロコーストを扱った作品は以前から気になっていたので是非見たかったのだけど、2度も見に行こうとして、一度はグランパレにまで赴いたのに行き違ってしまい実は未だ見れていない…
ウエブで英語でのインタビューと展示の様子の動画を見つけました。
「会場に流れる音はアートビーツ…」と喋っていて、「?なにそれ」と思ったけど、ああHを発音していないのね。フランス人は英語を喋っていてもどうしてもHを発音しないのでいつも会話で一瞬つまづきます。あの巨大空間におけるUFOキャッチャーは実際に見るとどうなのか…
彼にとって死はいつもテーマに深く関わっているようで、死をおそれる作家などともクリティサイズされていますが、哲学が発達したフランスにおいて芸術家にとっては必須のサブジェクトでしょう。デュシャンは自分で「D’alleurs,c’est toujours les autres qui meurent.」と墓碑銘を刻みました。訳すると「それでも、死ぬのはいつも他人。」
色々解釈されていますが、「死は他人にしか訪れない」という読みが私は一番納得できた。自分は死を自覚できないですから。死を経験するのは他者なのです。先日食事をしたダダイズムの生き証人的フランス人批評家はじきに訪れるであろう自分の死を前に、墓碑銘を何にしようかと話題にあげていました。この死生観はとってもフレンチ。
ちょっと前にデリダも死んで、レヴィストロースも亡くなった今、フランスの現代思想はどうなるのでしょう。

欧州に渡ってからの個人的なビッグイシューは欧州におけるユダヤ人の存在感と戦争に負けることの意味でした。それは最初に住んだベルリンがホロコーストを語る上で事欠かない街であることにも大きく起因するのでしょう。敗戦についてはまた別の機会に書きます。
ベルリンの中心にあるギャラリー街は当然のようにユダヤ人街で、私が関わったギャラリーもイタリア系ジューイッシュオーナーのものでした。そこでイヤと言うほど彼らの商魂たくましさなどを見せつけられ、ユダヤとの関係の浅い日本の私は脳内に新しい次元が生まれるほど驚かされました。何冊か本も読み、彼らが世界においてどのような存在であるかも何となく理解し、なるほどねぇ〜と。
ちなみにパリにもマレというユダヤ人街があり、美味しいファラフェル屋があったりシナゴークが点在しているのですが、やはりというかパリ一番のアートスポット、そしてファッション街です。さすが美食の国なので、ファラフェルもベルリンのものよりずっと美味しい…もちろんお値段もちょいお高め。ドイツ時代に食べ慣れたお菓子やベーグルを買えるブランジェリーも充実しているし、なによりいちいちロマンチックなパリにおいて勝手知ったる雰囲気が出ている懐かしのユダヤ街に居心地のよさを感じてしまいます。

パリのアート状況についても少し言及しておきたいと思うのですが、ドイツから引っ越す前から重々承知の上でしたが、やはりコンサバで懐古的であることは否めませんね。
なんせポロックら抽象表現主義のN.Yに、それまでバロックあたりからじんわりと、それ以降ロココ〜近代まで一人勝ちしてた美術分野をごっそり持って行かれ、その後何一つムーブメントを起こせていないのですから20世紀初頭までの栄光を何度も反芻することでしか文化輸出大国である自分たちの権威を確認する方法がないのです。
国立近代美術館、つまりポンピドーセンターでも未だにシュールレアリズム展が大盛況するし(とても面白かったですが)、至る所でバロック、インプレッショニズムの展覧会があり、果ては芸能の世界でも未だにゲンズブールが大々的にフューチャーされる状況。
正直、新しいものはここにはありません。
永遠の世紀末の街ウィーンに一ヶ月いた時も思ったけど、古都は栄華を極めた時代の亡霊でできあがっているのです。実体はとうに灰になっていて、そこにあるのはアフターイメージ。ベルリンはまた別のタイプのゴーストで形成された街ですが、いかんせん東京と同様に戦後焼け野原で何一つ残らなかったので新たなクリエーションのみがリスタートの条件だった。隣り合わせの国ながら、こうも違う二つの都市に最近住んだので差違がとても新鮮に映る。
フランスは惰性で回る車輪とはいえあらゆる文化面で世界の羨望を集め続ける国なのですから、美術においてもがんばって欲しいと思います。私はここでは所謂エトランジェですからエトランジェなりに亡霊達との共存を試みます。
旧約聖書などのコンテクストから遠く離れたオリエンタルにとっては西洋のお化けはちっとも怖く感じないのです。
三度目の正直でもしボルタンスキー展みれたらレビュー書こうかな。

happy princess for one day

Monday, December 21, 2009

IMG_0212
昨日はパリに来て初めてのバースデー。日頃お世話になっている友人を招いて自宅で手巻き寿司パーティーしました!お客さんはぜんぶで11人。メンバーは日本人4人、フランス人6人、ドイツ人一人。メールを送る時に気付いたのですが、今回フランス人全員が男子でいざ部屋に集まると、あまりの欧州男子率にお部屋が急に狭く感じました…家の中で会うとやっぱりみんな大きい(笑
いつも私一人で仕事や生活をしている家に、たくさん友だちがいて、初めて会った人もそうじゃない人もみんな一緒に楽しくお酒のんでいる風景はとても素敵でした。だからパーティーって大好き。

朝からマルシェやスーパーでの買い出しにてんてこ舞いで準備が押していて、仕事から直で来てくれたチーム日本女子で手巻きの準備をせっせと…しているつもりだったけど遊んじゃってるね。
IMG_0157

まみちゃんとおさかな
IMG_0165

なぜか積極的に女子に絡んでいったエプロン姿のサイ
そしてまんざらでもない(うそ)アルダ
IMG_0158

今日のいちばんお気に入り写真
IMG_0166

お寿司はこんなかんじ*
IMG_0176

まきまき
IMG_0187

もぐもぐ
IMG_0188

フランス人ルド君も巻いてます
IMG_0186

ムッシュー達、窓開けてタバコすわれるとさむいんですけど。。
IMG_0195

セドちゃんは意外と湯飲みが似合う。(中身はシャンパン)
IMG_0217

ケーキの入場です!フランス語と日本語でハッピーバースデーをみんなが歌ってくれました。
IMG_0203

プレゼントを開封中…
IMG_0221

本日のベストワインはフミヤ君のBoisson Rouge!おいしかった。ありがとう〜〜
IMG_0191

ちょっとずつみんな帰っていって…
IMG_0229

楽しかったパーティーもお開き。おやすみなさい☆
IMG_0231

最高のバースデーでした。
来てくれた人たち、本当にありがとう。そしてメールもたくさんみんなからもらって幸せな29歳のスタートになりました。
先日パリに遊びにきていた両親には、誕生日プレゼントに憧れのヴァンクリフのダイヤがいくつも敷きつめられたアルハンブラシリーズネックレスを買ってもらいました。一生ものです。
そして最後になりましたが、いっぱい写真とってくれたシンヤさんにも感謝;D
20代最後の年は良い一年になりそう☆

Happy Birthday Eve with Pierre & Gilles

Saturday, December 19, 2009

IMG_0148
アルコールとちょっぴり緊張で半端なはにかみを見せている私の両脇を固める二人のムシューは、フランス写真界のスター・あのピエール&ジルです!
(ちょっと自慢なので今日は写真おおきめ!)

昨日お友達のFくんが彼らと会うけどいっしょにどう〜?と誘ってくれて、高校生の時彼らの大ファンだった私は二つ返事で会いに行きました。
彼らの自宅兼スタジオにお邪魔したのだけど、そこは彼らの作品そのもの。
至る所にキッチュなおもちゃと写真などが配置されていて、それはそれはポップなカオス空間です。2匹のワンちゃんも自由に走り回っていて、家中が色の洪水でした。それでもゼンゼン散漫じゃなくておしゃれだし妙な統一感あるんですよね。やはりヨーロッパ人って空間のつかみ方が上手い。
私は大好きなアマリリスの花をおみやげに持っていったのだけど、あの家じゃどこに置いても目立たなかろう…

Fくんの手みやげの柚酒をのみながらお喋りをしていて、翌日が私の誕生日だと伝えると最新のカタログに「誕生日おめでとう、サイ ピエール&ジル」とサインを入れてプレゼントしてくれました。しかもとっても可愛いサイン。
sign
私も一応自分の小さなカタログを持って行ってたのでそれを渡したらサインを頼まれて、不肖わたくし彼らに比べたらまだまだコムスメ、僭越ながら下手くそな筆記体で書かせて頂きました。
つづいてスタジオも見学させてもらったけど、住居スペースとはうって変わって仕事場らしく割と殺風景でした。

一通りおしゃべりしてからジルが私たちを連れて近くのフレンチのビストロに連れて行ってくれてお腹いっぱいご馳走になりました。
彼らはあまりエイゴが喋れないようなので、私もフランス語がまだまだだからあまりたくさんコミュニケーションできなかったけど十分素敵な時間を堪能させてもらいました。
ジルは韓国のアイドルシンガーRainのファンらしく、会ったことがあるというと「イケメンだった?」と興味津々。何を隠そうサイは以前彼の主演のハリウッド映画(2010年12月公開予定)にちょい役で出たので、超至近距離で見つめ合ったことがあり、それを自慢すると「キスシーンはあったの?」と聞いてきました:D 残念なことにそんなオイシイ役じゃございませんでした。
連れてってくれたFくんありがとう*キミの撮影の時またいっしょに遊びに行くよ〜うふふ
サイもいつかハイヒールと一緒にモデルにしてもらえないかなぁ
wonderful townの中でヒールで転んで死んだ女の子の役とかどうだろうか;D

下はピエール自らサイの服に付いたわんちゃんの毛をコロコロでとってくれるの図。やさしいなぁ
IMG_0151

今夜はバースデーパーティーです。
手巻きをみんなに振る舞います!お魚もマルシェで仕入れたし、そろそろ準備しないとね

Girls can wear jeans

Monday, December 7, 2009

IMG_0137マドンナは彼女の曲「What it feels like for a girl」の出だしのリリックで

「女の子はジーンズを履くことができる
髪を短く切ってシャツを着てブーツを履くことも出来る
だって男の子になることはゼンゼン平気だから」

といっている。

一瞬ロシア語みたいに聞こえる曲のイントロ部分でのこのつぶやきはなんとも印象的で、それに続く歌詞も共感に満ちている。

もうすぐ29歳になる今日、数年ぶりに髪を短くしました。
最後にそうしたのは大学三年の頃だから、20,1歳だったかな。それからずっとずっとロングの巻き髪を維持してきてて、これが自分で一番似合うと思ってたし大好きだったのだけど、ある日ふと「あ、もういいや」って思えたからです。
髪を切る時もっとドラマチックな感傷があるかな、とか思ったけどあっさりショートに。30cmは切りました。さっぱり!!!

世間的には30の誕生日の方が区切りとして大きく見られているけどそんなのは数字の問題に過ぎなくて、28の今の自分を取り巻く環境などの大きな変化に内面外見すべてが流れるように動いているのを感じます。
ダイアンのラップワンピ着て、ジミーチューやらロッシやらの素晴らしい靴を履いて長い髪をなびかせて歩くのも大好きだけど、靴はそのままでシンプルな白シャツにジーンズでサラサラの潔いショートの女の子もとても美しいと思うのです。
(もちろん内側から輝く白肌とグロスでぬれた唇は大前提ですよ。)
それにカールロングは女度高くていいんですけど、無駄な男性の目線まで絡め取ってしまうというか。ことに海外ではアグレな男性達の興味を必要以上に引いてしまって、しなくてもいい思いをする羽目に…。
以前は長い髪が女性であるアイコンだと信じていてそれにしがみついていたけど、でもショートになろうがマニッシュな格好をしようが、ゴダールの言葉を借りれば「女は女である」なんですよね。それに最近ようやく実感がこもりました。
ちなみに男の子は小さい時から「あなたは男の子で、でんしゃや青い色を好きになるんだよ」と教え込まないと、フリルやラブリーなものを愛してしまうんだそうです。

曲に話を戻しますが、この曲のPVすごく素敵なんです!
マドンナがかっこよくやんちゃしてて、ビデオを作ったガイリッチーはやはり元ダンナなだけあって彼女の魅力を誰より理解している。ただビデオになると急に曲がトランシーにアレンジされててゼンゼンよくない。。残念。まあビジュアルイメージには良く合っているのですけど。
マドンナは常に新しいイメージを打ち出して変化をしている素晴らしいアーティストですよね。でも近年の加齢にムリくり逆らう様子はいただけませんが…。
これからは今まで以上にスピード・変化・自由をスローガンに私も過ごしていこう。

最後だけど曲の冒頭のつぶやきには続きがあって、こう言っている。

「女の子はジーンズを履くことができる
髪を短く切ってシャツを着てブーツを履くことも出来る
だって男の子になることはゼンゼン平気だから

でも男の子達にとって女の子のように見られることはグレードが下がることなの
だってあなたは女の子でいることは屈辱的だと思ってる
だけど本当はこっそり、女の子でいることがどんな感じかすごく知りたいんでしょ?

この世界で女の子がどんな風に感じるかあなたにはわかる?」(訳:自前)

うふふ、永遠にわからないだろうなぁ
だけどそれでいいよ。

von Montag

Monday, November 23, 2009

IMG_0214
werde ich nicht in Paris sein,sondern…
Es gibt ein-paar Geschaefte zu tun,dass ich unbedingt schaffen muss.Sehr sehr wictig…
Bleibe ich da bis Freitag.Trotzdem hab ich wenige zeit alle Freunde zu sehen,freue mich auf euch zu gruessen.
Aber um wahrheit zu sagen,moechte ich dir sehen!

for the very first of beginning…

Friday, November 20, 2009

IMG_0159-thumb-283x217-27

(Japanese Diary below)

I’m beginning writing a blog being called here “diary” in passing of my artist web site’s renewal.As several friends requested,here will be photos from my exhibitions that wouldn’t be uploaded on main pages and I’m aiming write down what I feel and what I find in my usual life. For sure diary could suit my purpose.Regarding the language,I’d like to use Japanese,English,German and French(when I get better improving….).The choice of language depends on the contents of diary!Excuse me but here could be mostly Japanese dominated, I just love to write in it.Ah plz don’t mention to my poor English!For me English is the language for communication, therefore actually quite limited…hmmmm doesn’t matter.By the way,the photo above was taken on a day after coming back from Tokyo in this summer.It is special “Red Shoes”of Giuseppe Zanotti(my addiction!),displayed in Galerie Lafeyette.There were lots of Red Shoes by top-maisons as well.I could feel I was welcome by Paris.

Anyways enjoy my site and coming diaries!

kisses,Sai Hashizume

この度ウェブサイトを完全リニューアルしたついでにダイアリーと呼称するブログを始めることにしました。というのもずっと周りからの書いて欲しいと要望が多くて、サイトの本ページでは掲載予定のない展覧会場の様子や、日々の雑感などを綴るのにとても都合が良いからです。日記を付けるにあたって、いちおう使用言語は日本語だけに限定しない予定:)このサイト自体が様々な国のビューワーへ向けてなので、みんなに向けて書く場合はユニバーサルな英語、日本の方々に向けた内容は日本語、ドイツ語圏の人たちに知らせたいこと・もしくは日本の友人達などにあまり知られたくない秘密な内容(?!)はドイツ語、それでもって今よりもっと上手になったらフランス語でも書く日が来るかもしれない。Mais,maintenant ce n’est pas possible…désolé!語学に明るい友人が多いので、特に英語はこわいなぁ。。野暮な間違いだらけだろうけどやさしく見守って下さいね。なんにしてもメインは日本語のブログにします。

Red Shoes Diaryコンセプトテキストを英訳をしてくれたケンタロウくん.Vielen dank!Total vertraue ich deine Fäigkeit der Sprache(besonders Englisch!).Lehr mich wieder kühlen Ausdruck darin;)ufufu~ あと去年会社を立ち上げてバリバリがんばってる実兄にはサーバー管理やその他色々お世話になってます。忙しい中いつもありがとう!

今日はとりあえずブログを始めるにあたっての心持ちと、このサイトを作る際に尽力してもらった人たちに感謝の気持ちを伝えたかった。みなさまこれからどうぞよろしくお付き合い下さいませ:)

ちなみに今日の写真は夏に日本から帰ってきてから立ち寄ったギャラリーラファイエットでディスプレーしてたRed Shoes!これはジュゼッペ・ザノッティー様(大好き!)のお靴ですが、他にもトップメゾンの赤い靴がたっくさん並んでてパリに歓迎されている気分になりました。

橋爪彩

ⓒ SAI HASHIZYME ALL RIGHTS RESERVED.

page top