「いつかの人質」などなど

Wednesday, December 23, 2015

FullSizeRender 2 26日に角川書店から発売する芦沢央さんの新刊「いつかの人質の装丁画に私の油彩画Narcissusが使われています。 表紙や帯の折り返しの部分ではなく、きちんと本の中にクレジットを入れてくださっていてすごく嬉しい。(目立たない折り返しにクレジットを入れられるとがっかりします) 絵の中でNarcissusに扮する私が履いているスカートと全く同じ色の紫がかった赤い紙が挟まれているなどデザインも凝っていて素敵です。ぜひ書店で手に取って見てくださいね。 27-29に中国へ飛ぶので私はフライトのお供に持って行き読もうと思います。 大学は冬休みですが作家業に休みはなく。いろいろな作業に追われています。 その中の一つにアメリカのメディア向けのインタビューがあるのだけど、テキストで答えている中で自分の曖昧だった思考がブレストされてはっきりしていく感覚を覚えました。 こう言ってはなんだけど、日本でインタビューに答えていてこういう風に感じた事はなかった。 答え飽きた凡百の質問に定型文を返すような味気ないやり取りばかりを過去にしてきたのだけど、今回の英語のインタビューはすごく新鮮。自分とアートの原初体験や向き合い方を再考するとてもいいきっかけになりました。公開されたらここでお知らせしますね。 批評会や普段の授業で学生たちに話す内容は自分が作家業をする中で得たリアリティーのある言葉のみなので、現役の作家が教鞭をとる有効性を身を以て体験した年でした。戦っていない人間の言葉では人を動かすことができないものね。大学では学生時代に自分はこんな話が聞きたかった、こんな先生がいて欲しかったと思う姿を再現しています。 nagai 11月には去年から常勤の先生たちにお願いしていてようやく念願叶い著作権法の特別講義をオーガナイズできました。お世話になっているArts and Lawの永井幸輔弁護士をお呼びして、2.3年生を対象にベーシックな著作権法や知的財産権についてお話しいただいたのだけど、結果、学生たちの食いつきっぷりに圧倒されることに。予定していた講義枠が終了しても質問し足りない約50人の学生の意思を汲んで、別の講義室を急遽抑え第二ラウンドを1時間弱。それでも足りない学生たちが最後まで永井弁護士を追っかけてくる様子を見てがんばって企画した甲斐があったと嬉しく思いました。 デジタルの氾濫でオリジナルの定義が揺らぎやすい昨今、今ここで一度立ち止まり考える場を作りたかったのが私の独壇場で特講を設けた大きな理由です。今の学生たちは安易にネットや他人のイメージを拝借しすぎていて違和感ばかりを感じていたので。 著作権法は学生だけでなく私たち講師にとっても身近でわからない事の多いサブジェクトなだけに学びが大きかった。大学という学術研究の場において学生も先生も、そして講義に来てもらった専門家の方も皆が同時に学ぶことのできる場を来年以降も作っていきたい。 ところでこの数日Foo FightersのBest of YouをYouTubeで何度も聴いてしまっている。2005年ということは私が日本にいた最後の方かな?当時アトリエのラジオでよくかかっていてNirvana世代の私は嬉しく傾聴していた。その頃すでに十分パッパラパーな歌詞のエレクトロニカ(それも好きなのだが。)が流行っている中でBest of Youという熱いタイトル曲を喉を目一杯開いて歌うデイヴに感動すらしていたことを、先日日本の深夜番組でBGMで使われていた時思い出したのです。 MVは今回初めて見たのだけど、あーなんて懐かしのグランジ風味!コートニー・ラブに心酔したテーンエイジャーの頃がフラッシュバックする。ベビードールのドレスに愛らしいティアラをかぶり、陰気で激しいロックを歌うコートニーに憧れた少女時代。コペンハーゲンのいとこの家に遊びに行った時、街のレコード屋でコートニーのポスターを買ったり…照れくさくも少女・橋爪彩の自我の萌芽である。アーティストとしてもすごく影響を受けた。 ここでふと立ち返りこの数年に何か強烈に影響を受けるものに出会ったか考えたけど、ないのだ。 そう思うと若い頃手当たり次第に様々なものに触れて自己形成に役立てることの大切さ、ね。 いい作家になりたかったら学生たちには今のうちにアート以外にもありとあらゆる経験をしてもらいたいなぁ。そういった意味でヨーロッパに住んだ四年半は本当に意味深かった。 先ほどちらと書いたけど月末から中国は南寧市で始まるChina-ASEAN Biennaleに出品します。27日がオープニングセレモニーなのだけど、26日は高階先生との対談が夜まであるので、翌日早朝から羽田発で向かいます。なかなかハードな年末です。 とりとめもなく色々書きましたが、皆様本屋に行った際には「いつかの人質」の帯をめくることもお忘れなくお願いしますね^^ FullSize

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