「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展 @豊橋市美術博物館

Saturday, December 2, 2017

IMG_5697 北海道立函館美術館から始まり、現在は奈良県立美術館に巡回している「ニッポンの写実 そっくりの魔力」展を先日豊橋市美術博物館に観に行ってきました。 豊橋市に降り立つのも初めて。 知らない街に行くというだけでとても楽しみだったけど、美術博物館の建築も、ロケーションも、もちろん展示も素敵でした^^ 写実画は昨今本当に人気で次々と特集本が編まれ、準じて展示も多いのかもしれませんが、この巡回展の写実特集は所謂アカデミックな写実画だけに偏らない構成で新鮮さを感じました。 展示の中には絵画以外にも江戸や明治の超絶技巧の彫刻があると思いきや、映像作品やインスタレーションなどもあり、バラエティーに富んでいます。 ちょうど雑誌で横山松三郎の写真油彩を見て興味を持った直後だったので、あのなんとも不思議な作品を観れたのは収穫でした。 私は「toilettes des filles2」を出品していたのだけど、昭和の面影残るノスタルジックでどっしりした暗めの展示空間で観ると、これまたいつもと違う印象で。うっすらローズ色の画面や人物が、静謐に時間が止まったような他の写実作品と並んで展示されている様子が今でもその印象のまま記憶に残ります。例えるなら初冬の公園を散歩してたら、突然愛用の香水の匂いがふわっと香ったような感じ。何百時間と見続けた絵を久しぶりに観ると毎回違う印象を受けます。久しぶりの自分の作品との邂逅とは、やはりいいものだ。 そうそう、この展覧会で展示されているとある方の作品と私の作品がとある元を介して奇遇にもご縁があったことが最近判明。まだ内容は言えないので、言える時期が来たら日記に書きます。一度ご縁を認識すると不思議なことに、今日撮りためていたテレビ番組を見てたらそのご縁の主の方がマツコデラックスさんと出演していたものに辿り着いたりして! IMG_5692 担当学芸員の方ともご挨拶させていただき、お世話になりました^^ 美術館の大窓から見えるアメリカキササゲの大木が本当に素敵で。近くにあるソファーでくつろぎながらいつまでも眺めていたい光景でした。 ドイツに住んでいた時にUDK建築科の学生の友人(オランダ人)と会話していた時のこと。「ねえ、建築(Architektur)と建物(Gebäude)の違いって何?」とふと聞いてみたことがあります。彼が展開する建築論でこの二つの単語をきっちり使い分けており、理詰めでよく喋る彼のこと、きっと完璧な定義で違いを説明してくれるのではないかと期待して。 しかし彼の答えはシンプルなものでした。「おそらく『建築』と『建物』、その言葉通りの違いだよ」 つまりは「これは建築だ」や「これは建物だ」と主観的/客観的に自分が判断したままが、それであると。 ちょっと拍子抜けだったけど深く納得したのでした。 私、古い建築も大好きなのです。現在では採用されない意匠や建材が時代を感じさせるし、ケーキ箱のような最近はやりの白く無機的で身軽な建築と逆を行く、どっしりと腰が据わっている様子に心が反応します。 豊橋市美術博物館もまさにそれでした。いい建築でした。今度はもっとゆっくり行く機会があればいいな〜と思いながら豊橋を後にしました。 ちなみに新しい建築も大好きです笑 建築、と呼ばれるものは全般的に好き。ベルリンの何が素晴らしかったって、気鋭建築家たちの発表の場として十二分に機能していたところ。なかなかあれだけの大型で実験的な建築を東京やパリやウイーンで見ることはできませんから。 先日台北の作品も描き上げ、荷物を見送りました。台北で発表する最新作はマグリットのシリーズです。いつかマグリットのafter imageシリーズの数がまとまったものになったらそれだけで展覧会がしてみたい。そして可能ならマグリットと並べてみたい。 今はもう新作に着手してます。ポーラ美術館で発表した新作のテーマを引き継いだ内容になっています。 描きたいテーマはたくさんあるのに、自分が一人しかいない歯がゆさ…あと5人くらい欲しい。 次あたりシンガポールについて日記書けるかしら。先週の早稲田文学のシンポジウムについても少し触れたいなぁ

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